異文化に学ぶ ~「ありがとう」の効用~
8年ほど前、米国人の方向けの研修講師を初めて担当させていただいたときに、ふと、不思議に思ったことを先方のご担当者(日本人)に何気なくお尋ねしました。
「アメリカ人って、なんであんなにしょっちゅう『Thank You
』っていうんでしょうねぇ?」
先方の答えは実に明快。
「私たちはなんで日本人が『ありがとう』をあまりいわないのか、の方が不思議に感じます」
このひとこと、すとんっと心に響いたのを昨日のことのように思い出しております。
日本には古来、「言霊」を重んじる文化があります。ひとつひとつの言葉に「魂」が込められているから、軽々しく言葉を発しなくても伝わりゆくような…。
が、それはやはり旧知の仲であることが前提のような気がします。特にビジネスの場では、「ありがとう」のような感謝の言葉はしっかりと声に出して発してこそ伝わることもあるのだなぁと。
ちょこっとしたスピーチをさせていただいたときにも、聞いてくれて「ありがとう」の気持ち。
ほんの少し手を添えて差し上げたときにも、助かったワの「ありがとう」の気持ち。
ご質問にお答えしたときに、
「That's excellent. Thanks a lot. (素晴らしいワ。本当にありがとう)」
なんて言われたときには、前日の研修準備を徹夜でした疲れなんて、吹っ飛んでしまいます。
以来、私は英語・日本語を意識せずに「ありがとう」を折に触れて言葉として発することを心がけてきました。こちらが「ありがとう」を発すると、よりたくさんの「ありがとう」を受け止める機会が増えてきたような気がしています。
公私ともに日々の何気ない出来事にも感謝の気持を忘れずに…ですね。
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