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「話し好き」は向いているのか?

お仕事柄、これからセミナー・トレーナーになろうとしている方、また、すでにご経験を積みながらフィールドを広げようとしている方にお目に掛かる機会があるのですが…。
「なぜ、このお仕事がしたいのか?」
という問いに、
「人と話をするのが好きだから」
と、応えられる方がいらっしゃいます。

トレーナーというお仕事が接客業である以上、コミュニケーション・スキルは不可欠でしょう。そういった意味で「話しをするのが苦手」ではお話しになりません。
が、「話しをするのが好き」な方がトレーナーに向いているのかというと、一概にそうとも言えない…。

「話し好き」には大きく分けて、2つのタイプがあります。
1つ目は「アピール好き」。こういう方は、ご自身の魅力を語るのが実に上手い。決して押しつけている風ではなく、自然にきらきらとした魅力を散りばめながら、会話することができる…。当然、お客様はこのタイプの方を「好き」になるでしょう。
2つ目は、「聞き上手」。お客様の情報を心地よい範囲で引き出す能力に長けている方。話しを「合わせる」のが上手なので、お客様の側が心地よくご自身を語り出す。パソコンのことのみながらず、ご家族やご友人やご趣味のことなど・・・お客様の側が時間が経つのをお忘れになりそうなほど、一所懸命語ってくださる。

もちろん、「話し好き」にみられるこの2つのタイプは共存していることも多いです。が、どちらかといえば、前者なのか、それとも後者なのか…はインスト手法に現れる。

どちらがより一層、セミナートレーナーに必要な要素か…。

「アピール好き」の方は、企業のプレゼンなどには向いているでしょう。ご自身を語るのに長けている方は、自社製品の魅力を短時間に相手に伝える術も心得ているのだと思います。
が、社会人教育の場であるトレーニングの場にあって、セミナー・トレーナーとしての資質があるのかどうかの鍵は、「聞き上手」かどうかだと私は考えています。こういう人は「自分が好き」であることよりも、「他人(=お客様)が好き」だということに焦点を当てているのです。常にお客様が何を好み、求め、『ここ』にいらしてくださっているのかを、念頭に置きながら、限られた時間を、お客様にとって最大限有効に活用させることができるのです。

知識や技術を詰め込むことだけでなく、真の意味でお客様との触れ合いを大切にできてこそ、長く、深い関わりが生まれてくる…。
「自分を良くみせたい」は誰もが深層心理に持っていることです。特に、トレーナーのようなお仕事を選ばれている方はアピール力に長けて当然でしょう。が、催眠術のように「自分」の話術だけで魅了することに熱を入れてしまっては、一時、心惹かれたお客様もいつの日か疲れ、足が遠のいていくのだと思います。

お客様の側が話したいことをきちんと受け止めていますか?
語りたいことを語れないほどの勢いでご自身の魅力を振り撒いてしまっていませんか?
「聞きたいこと」を聞ける空間、「話したいこと」を語れる雰囲気…。
お客様が欲しているのはそういうスペースだと肝に銘じながら、雑談も含めて、「聞く」ことに専念する姿勢でインストに向かってこそ、長くご愛顧いただける真の意味での「接客」が成り立つのだと思っています。

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