アイシテル ~海容~
感想…上手い
小学生による小学生の殺人…。
そこだけにフォーカスを当てるとなんだかものすごくショッキングな物語のようだけれど、被害者はもちろん、加害者の家族もどこにでもいそうなごく普通のもの。
いったい何がいけなかったのか…。
日常の中のほんの些細な出来事が狂わせてしまった歯車。両家の家族は真剣に悩みながら、家族の絆とは何のかを再認識していく。
私は母親になった経験はないし、これから先もたぶん未経験のままで貫くのだろうけれど…。
ほんの少しだけ児童心理を学んだことのあるものとして、感じることがある。「ママ」という存在の大きさ、その影響力の計り知れない強さ…。
母親を求めない子どもはいない。
「ママ」に対する「大嫌い」は「大好き」の同意語だ。
必要なときに絶対的な愛情という名の安心感を与えられなかった子どもの心は傷ついたまま大人になる。その「傷」という名の欠落は自身の子への自覚のない虐待という形になって繰り返されていく…。
少し作品のテーマからは逸れてしまったけれど
母親だって人間だから、いつも、100%完璧でいることなんて限りなく不可能なのだろう。
けれど…
どうか、せめて…。
伸ばされたその小さな手が差し示すシグナルを見失わないで欲しい。
「外」でどれほど傷つけられたとしても、母親の愛情という癒しがあれば子どもはきっと立ち直れる。
特別なことなんて必要ない。
当たり前の毎日を当たり前に繰り返す、それこそが優しい日常の在り様だ。
この世界の中で…
「孤独」を感じる小さな魂がひとつでも減っていきますように…。
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