良書との出会い

Funakoshi_2まったくもって更新が間に合ってなくて、『湘南パソコンスクール』のWEBサイトにさえ、掲載していない10周年coldsweats01 細々とこのブログなどで宣伝(?)・認知していただきつつ、ずうずうしくお休みまでさせていただいてsweat01

そんな今日このごろ、自宅のポストに届けられた小包…。
大好きだった中学時代の校長先生から、執筆されたご本のプレゼントでしたbook

校長先生の著書はひも解くたびにさまざまな事柄を考えさせられます。一見して教育現場で教師として奮闘される方に宛てたメッセージ…なのですが、「ひと」として他者(ご本の中では「子ども」もしくは「生徒」)と向き合うとき、どんな風にするべきか…。
研修講師として日々、出会いと別れを繰り返す私たちにも学べるエッセンスが満載ですshine

特に最近、なんとなぁく、悩み多き日々を送っていたのですが…。なんだか、それが払拭された気分note 誰かにどこかで言ってもらいたかった言葉をご本を通じで伝えていただいたような…。
校長先生、偉大過ぎますeye

というワケで、船越準蔵著「天網恢恢」。
秋の夜長にたまには読書でも、いかがですか? 感動すること間違いなしshine
ちなみに私は恥ずかしながら号泣いたしましたcrying

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赤毛のアンの魅力

日曜日に家にいるときには、午後5時になるとなんとなくTOKYO MXにチャンネルを合わせてしまう。30年前にオンエアされていた世界名作劇場の「赤毛のアン」を再放送しているのだ。

世界名作劇場といえば、「フランダースの犬」や「アルプスの少女ハイジ」、「あらいぐまラスカル」といった日本のアニメーション界の金字塔となる名作揃いのシリーズである。
もともとはフジテレビが日曜日の午後7時半から放映していたのだが、その後もNHKはじめ他局の手により今に至るまで根強い人気で再放送され続けている。

子ども時代の私は初放送時のこのアニメをリアルタイムで楽しんでいた。どの作品も全50話。NHKの大河ドラマと同じだけの回数を掛け、一年間に渡り丁寧に描いている。
どの作品もどの作品も、それなりに愛着を持っているのだが、中でもこの「赤毛のアン」の放映は私の中で衝撃だった。

もしも、今、TOKYO MXが観れる環境にお住いの方は日曜日の午後5時、試しにチャンネルを合わせてみて欲しい。
1979年 30年も前の作品でありながら、「赤毛のアン」の背景はまるで現代のアニメーション技術を施したかのように綺麗なのだ。

アンの愛したプリンスエドワード島 アヴォンリー村の森や川や建物が目の前にあるかのようにそこに映し出されている。全50話に渡るストーリーは実に原作に忠実で、人物描写はもちろん、細かなセリフにまでこだわって、もしも、作者のルーシー・モンゴメリーがこのアニメを観たら、さぞや喜んだのだろうという出来栄えになっている。

世界名作劇場の「赤毛のアン」に感動した数年後、中学生になった私は母からのクリスマスプレゼントで村岡花子訳の「赤毛のアン」全10冊を手に入れた。そう、アンシリーズは「赤毛のアン」の終了後もアンの人生を辿って行く。しかも、その魅力はアンの成長とともに増していくようにさえ思う。

今日のストーリーでアンは少女時代の仲間たちとちょっとした事件を巻き起こす。その姿を眺めながら、私はまるで自分自身の思い出を辿るような不思議な想いに囚われた。

特に子どものころからなかなかの美少女振りを発揮していたルビー・ギリス。仲間うちの中でもっとも多くの崇拝者を持つ美女へと成長を遂げながら、彼女は若くしてこの世を去る運命にあることを「赤毛のアン」の時代に読者の誰が想像できただろう。ちなみにこのルビー、後にアンの夫となるギルバート・ブライスとも一時期ちょっとばかり怪しい関係にあったりもした。

今でこそ、いわゆる児童文学のひとつに数えられている「赤毛のアン」(≒「アンシリーズ」)。だが、執筆当時のルーシーは大人向けの長編小説として描いていた。アンとアンを取り巻く人々のさまざまな触れ合いを通じて展開されるストーリーは、ほのぼのと平和なようでいて、ときに、ロマンスあり、人の生死をめぐる問題があり…。大学生活を愉快に綴った「アンの愛情」(第3シリーズ)、ハーレクイーンのようにロマンティックな物語となった「アンの夢の家」(第5シーズン)、そして、「アンの娘リラ」(第8シリーズ)では、主人公の座を末娘リラに譲り、第一次世界大戦という母親であるアンの娘時代とは対照的な環境下で、リラの瞳を通して、平和とは何か、勇気とは何か、人生とは何か…さまざまな問いを読者へと投げ掛けながら、物語は終わりを告げる。

児童文学として括ってしまうのはあまりにも惜しい…。
また、「赤毛のアン」一冊で読み終えてしまうのもあまりにも勿体ない…。

読書の秋の到来です。
お時間ある方はぜひ、アンシリーズにチャレンジしてみてはいかがでしょう? お薦めですよwink

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傷痕
~白夜行に想う~

なんだかこのところ、読書の「秋」ならぬ、読書の「夏」が訪れてしまった気分の私。
今年はもともとある光過敏がちょっとひどく出ているみたいで…昼間、あんまりお外に出たい気分にならないせいかもしれない(本名「ひかり」なのに、お日様が苦手だなんて、笑っちゃうでしょうcoldsweats01)。
というワケでまたしてもって感じで本の話題です。

今さらながら東野圭吾さんの「白夜行」、じっくり読ませていただきましたeye

感想…

「ドラマより先に原作を読みたかったhappy02

2006年にTBSでオンエアされた私も大好きだったドラマは「落ち」から入っているのですが、東野圭吾さんの筆力はさすがって感じで、最後のページまで予断を赦さない余韻を残したまま書き進められています。

思っていたよりも、たくさんのことを考えさせられました。
特に、「大急ぎで大人になってしまった」子どもの傷痕について…。

誰だって、無邪気な子ども時代が永遠に続けば良いと願っているのでしょう。でも、大人たちの歪んだ価値観の中で大急ぎで成長することを強いられてしまったとしたら?

そこにあるのは信頼できない大人たちからひたすらに自分を守るための本能…。
大人が信頼できない子どもは根本的に「人間」が信頼できない。
その心の闇の彼方に誰よりも切実に限りない愛情を求めながら、自分の中にそういった感情があることすら認められない。

大急ぎで大人になってしまった魂は一見、しっかりとした非の打ちどころのない「良い子」であり続けながら、子どものころの無垢なままで「有邪気」に染め上げられた哀しい性(さが)を持つ。

それが東野さんの筆力の生み出した「創造」の世界ではなく、どうしようもないこの現実社会に意外と多く存在していることを私自身も知っている。理由はまだ、明かせない…けれど…。

憎しみ、羨み、哀しみ、苦しみ…
すべての負の感情に心を閉ざして無感覚を装ううちに、やがて、彼らは忘れてしまうのだ。
温かいぬくもりや、優しい木漏れ日、追憶の中で「平穏」な日々を求めていたことを…。
もともとそんなものは(少なくとも自分たちの置かれている境遇下においては)「存在しない」と思い知ってしまっているから…。

不完全なままの魂は、やがて、恐ろしいほどの冷徹さを秘めていく。それでいて、世の中の渡り方は誰よりもよく「分かって」いる。「普通」に過ごしてきた大人たちが想像できないような環境の中で、感情すらも殺して「生きて」いく術を否応なしに身に着けてしまっているのだから。
冷徹さに気付かないまま周囲の人々は巻き込まれていく。
終りのない白夜…その心の傷痕が深ければ、深いほど、罪もまた研ぎ澄まされて…。

後味の悪さより、「救ってあげたい」想いの方が強かった。
が、こうして成長してしまった魂はどれほどの愛情をもってしても救いあげることなんて、できない。知っていながら尚も「祈る」ことを止められない私もまた囚われているのかもしれない。

どうか、今、この瞬間、
この世に存在しているすべての無垢な子どもたちが、心からの信頼と笑顔を身につけられるときを刻めていますように…。

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バトル・ロワイヤル

来年、
「グロッケン(※鉄琴)、叩いちゃおうかなぁ?」
と、目論んでいる「大いなる秋田 東京公演」で「BR」なる曲を演奏するとのこと…。
確か、秋田吹奏楽団の「大いなる秋田」のCDに入っていたよなぁ…と、聴いてみましたear

なんだか、激しい曲sweat01
パーカッション、けっこう派手だけれど、私の出番はあるのかしらぁ?
なぁんて思いつつ、改めてちゃんとケースを確認して思う…。

「『BR』って、何?」

ググってみる…。
なるほど、そうかflair
Battle Royalepen
少し前に藤原竜也くんが主演して話題になった映画ね。

が、さらにググって気づく。
深作欣二監督のこの作品、劇場版は本来「いちばん観て欲しい」はずの中学生があまり観れないR-15指定になった。
以降発売されたDVDなどは
「中学生でも観れるように」
という配慮から「特別編」と称して再編集したものなのだそう。

う~~む…
曲のアナリーゼ(※分析)には、編集済みのDVDよりオリジナルの小説かしらあ?

AMAZONでオーダーしても良かったんだけど、ともかくすぐに読みたくなったので、近所の本屋さんに電話する。
単行本なら上・下巻、すぐに揃うとのこと。
お取り置きしてもらって、帰宅時に受け取る。

で…

夜9時過ぎに読み始めて、たった今、通読いたしましたbook

もっと悪ノリした救いようのないエンターメント作品だと思っていたのですが…。

泣きましたcrying
作者の高見広春さん、あの異様なバックグラウンドをベースに15歳の多感な危うさを見事に描ききっています。
と、同時に主人公 七原秋也を藤原竜也くんが演じたらいったいどうなるのか…。
とても興味が湧きましたshine

できれば(編集前の)劇場版で観たいなぁ…。
どこかで入手できないかしら?

なぁんてこと言っていたら、もうこんな時間eye
今日は休日出勤なんですcoldsweats01
そろそろ寝なくっちゃnote

皆さん、お休みなさいませsleepy

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99のなみだ

さすがにこうお休み続きじゃ忍びなくて、夕方事務所にTELをするも、
「大丈夫ですよぉ。もう一日ゆっくりお休みください」
とのこと。優秀なスタッフだexclamation

午前中に鶴岡のホテルから送った荷物が届く。主に洗濯物…。
ガラガラ回しつつ、庄内空港で搭乗直前に購入した「99のなみだ」を手に取ってみる。

本当は「蝉しぐれ」が読みたい心境だったのですが…。
これはまあ、実家の本棚に並んでいるので、さすがに2冊はちょっとねあっかんべー

お仕事関係のメールも結構溜まっているので、気にはなるけれど、もう一日だけ忙しなさを忘れ、ゆったりと過ごしましょうぴかぴか(新しい)

覚悟を決めて、ページを捲る本

泣けた泣き顔

「狙った」演出なのは見え見えなのに、それでも涙は止まらないたらーっ(汗)

物語の展開を借りて、私自身が泣きたかっただけなのかも…なぁんてちょっとセンチメンタリズムに浸ってみる。

気がつくと、なぜか、青山テルマ(feat.SoulJa)の「そばにいるね」が頭の中でリフレインしていたりしてるんるん

 あなたのこと あたしは今でも思い続けているよ
 いくら時流れていこうと
 I'm be your side baby いつでも
 So. どんなに離れていようと
 心の中ではいつでも
 一緒にいるけど 寂しいんだよ
 そう Baby please ただ hurry back home

 Baby boy あたしはここにいるよ
 どこもいかずに待ってるよ
 You know dat I love you
 だからこそ 心配しなくていいんだよ
 どんなに遠くにいても変わらないよこの心
 言いたいことわかるでしょ? あなたのこと待ってるよ


今さらながら、いい歌ムード

頭の中の「そばにいるね」をB.G.M.に「99のなみだ」を紐解きつつ、私の夏休み最終日は更けてゆくのでした。

さぁて、明日(今日?)からまたバリバリ働くぞぉsign03

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ふくらはぎマッサージの薦め♪

目上の方にちょこっと御礼がてらのお見舞いを差し上げたいな、と思った私るんるん ご負担にならない範囲で…でも、気持ちが伝わるものぴかぴか(新しい)って迷った挙句にご本を選ばせていただきました本

題して、
「万病に効く ふくらはぎマッサージ」(石井洋一 著)

少し前からヨーガのレッスンやアロママッサージのお勉強で「気の流れ」や「血流」について触れる機会があったのですが、この本を読んで繋がったような気がしまするんるん
ただの民間療法ではなくて、ちゃんとしたお医者様が「自宅でできる気軽なものをexclamation」って気遣って執筆しているので説得力があるんですexclamation & question

ちなみに副題として、
「狭心症、不整脈、動悸、息切れ、心筋梗塞を自分で防ぎ治す"痛快"健康法」
ってなんだか怪しいくらい(笑)、万病に効きそうなキャッチコピーが掲載されているのですが…。
「治す」のは無理だとしても(※これはお医者様の役目なのであせあせ)、「予防」だったり「ラクにする」くらいのパワーはあると思うんでするんるん

実際に一般的なマッサージでも「ふくらはぎ」ってひとつのポイントでしょう? 足首から膝裏のリンパ節に向けて丁寧に揉み解すだけでも全身がぽっかぽかでほうっと一息つけたりする…。その「理由」を医学的に説明しつつ、素人な私たちにも簡単に応用できるように丁寧に紐解いてくれているのが石井先生の書籍ですわーい(嬉しい顔)

嬉しいことに収められたケーススタディの中にアレルギーの症例が…。(※正確には私はアレルギーじゃありませんがあせあせ
触ってみると確かに私のふくらはぎも結構硬くて冷たい感じ…。せっせと揉み解して、血流を流さなくっちゃるんるん

体調悪い方にはお薦めの逸品ですよウインク
あ、でもくれぐれも専門的な診断&治療はお医者様でなさってくださいね病院

今日、ご本を贈らせていただいた大切な方も、どうか少しでもラクになって、喜んでくださいますようにぴかぴか(新しい)

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紫の上という女性

この世の中に存在する中でもっとも好きな「本」を問われたら、「聖書」だと即答するだろう。決して模範的なクリスチャンではないけれど(なんせ、日曜日もめったに教会行かないしあせあせ)、それでも「聖書」という書物がほかのどんな本よりも愛される「世界のベストセラー」である理由は分かる。

けれど、いちばん好きな「小説」を問われたら、間違いなく「源氏物語」を選ぶ。中学時代に出会ってから今日まで、幾度も幾度も繰り返し読んだ。いつの間にか宇治十帖に至るまで正確な系図が描けるようになっていた。

「好きな女人は?」と聞かれたら、少し前までは「夕顔」や「朧月夜」を挙げていた。本当は違うけれど…。王道を答えてしまうのは、なんとなく「通」ではないような気がして嫌だった。

けれど今は、まっすぐにこう答えたい。源氏物語に出てくるさまざまな女人の中で、誰よりも私の心を捕えて離さないのは紫の上その女性だと…。

研究者の中には紫の上こそ「源氏物語」の隠れた主人公だとする人もいる。幼少のころ、光源氏に見出され、聡明な女性へと成長する。押しも押されぬ光源氏の「一の女性」。光源氏が明石に流浪の旅に出るときには荘園の証書(いわゆる不動産の権利所)を紫の上の名義に書き換えて出掛けている。

光源氏は間違いなく紫の上を愛していた。誰よりも慈しみ、かけがえのない大切な存在なのだと認識していた。
けれど…。

おそらく紫の上が亡くなるその瞬間まで、光源氏はどれほど彼女を愛していたのか自分自身で理解していなかったのではないか、と思う。

正妻 葵を亡くし、失意の中で北山に籠っていたときに、光源氏は美しい少女と巡り合う。その瞬間、彼は思う。
「なんと、彼の女性に似ているのだろう」
彼の女性とは藤壺の宮。父帝の寵妃で光源氏の憧れの継母。

生き写しなのは無理からぬこと。少女の父 兵部卿宮は藤壺の宮の実兄に当たる。母親は兵部卿宮の正式な妻ではなかった。さまざまな思惑の中で母親が早逝すると、母方の祖母である尼君が彼女を引き取り、北山でひっそりと育成する。
そのことを知ると光源氏はますます少女に執着するようになる。
「姫君を引き取りたい」
と正式に尼君に申し出るも、まだ稚い年頃の少女に何を考えているのかと相手にしてもらえない。

やがて年老いた尼君が亡くなり、兵部卿宮に引き取られる段になって、光源氏は強硬手段に出る。少女略奪。北山から京の二条城に連れ帰り、「紫の上(≒(藤壺の宮の)ゆかりの姫)」と名づけ、彼女の養育に当たる。

以来、明石に流された数年間を除き、紫の上は常に光源氏の傍らにいた。紫の上は光源氏の予想通り、いや、予想以上に藤壺の宮の面差を抱きながら、美しく聡明な女性へと成長していく。

「光源氏の一の女性」。いつしか彼女は正妻と同じように世の中からも重んじられる。が、あくまでも「同じように」という境遇。その生涯の中であれほど光源氏の寵愛を受けながら、一度も寝殿(主が正妻と過ごす場所)を許されたことはない。
そればかりか、いよいよ落ち着いてきた三十代も半ばになって、光源氏(当時すでに四十代半ば)は女三宮という若くて美しい姫君を正妻として迎えてしまう。この姫君もまた「彼の女性(=藤壺の宮)」の姪に当たるのだ。

十歳にも満たないうちに、奪われるように二条城に来て、当然のように光源氏の妻(の一人)となり、夫にどれほどの浮気心が起きようともはや揺らぎようもないと信じていた絆…。それが儚くも断ち切られようとしている…。

それでも、聡明な紫の上は決して取り乱さない。むしろ、朗らかに平穏に日々を過ごす。自分が取り乱しては女房(お付きの女官)たちにも悪い影響を与える。
「私は大丈夫だから、皆さんも先方(女三宮)を悪く言ってはダメよ。新しく嫁がれた姫君は尊いお家柄(天皇の皇女)なのだから、大切に傅かれて当然なのです」

けれど、いかに天女のようにお優しい紫の上といえど、そんな毎日に無理が掛からない訳はない。やがて紫の上は病がちになる。伏せってばかりの日々の中で紫の上は光源氏に出家を願い出る。

平安の御代、「出家」とは現世を捨てること。女性が殿方の思惑を逃れ、自由になれる唯一の道だともいわれていた。
藤壺の宮、六条の御息所、空蝉、朧月夜…光源氏の想い人だった女性の中にも若くして出家を叶えたものは多い。かの女三宮も例に漏れず、柏木との不義の子(後の薫)を産み落とした後、すっぱりと現世を捨てている。

だが、光源氏は紫の上の出家の願いだけは聞き遂げようとしない。認めたくはないのだ。彼女が自分の元を去ってしまうことを…。この世であれ、あの世であれ、自分の傍に紫の上がいない人生など光源氏には有り得ないのだ。

紫の上は出家の願いが叶えられないままこの世を去ってしまう。そうして初めて彼は気づく。
「彼の女性の形代(かたしろ=身代わり)だと思っていた紫の上こそ、自分が生涯愛した唯一人の女性だ」

失意の光源氏は柄にもなく、「思い出の手紙」を燃やしたりしながら出家の準備を整える。
「だったら、『生きて』いるうちに紫の上の出家も許してあげなよぉexclamation
と、私は叫びたい。いや、それ以上に、
「『生きて』いるうちに、その女性をいかに愛しているのか気づけよぉexclamation ×2
かしら?

いずれにせよ、「まぁったくいつの世も男は…」などと徒然に思いつつ、今日の日記を締め括ります。

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少女小説の先駆者
~氷室冴子さん 逝く~

活き活きとした少女小説を描き続けた人がいる。

氷室冴子さん。
享年51歳 早すぎる死だと思う。

これまで「小説」というジャンルの中では決して描かれることのなかった少女的感覚を見事に活字のみで再現した人。氷室さんのすごいところは「漫画的」と取れるような手法を用いながら、すばらしく技巧的なプロの技でストーリーを展開しているところだ。

「シンデレラ迷宮」で氷室作品と出会った中学生のころ、白雪姫や白鳥の湖や眠れる森の美女やジェーン・エアや…。幼いころから憧れて止まない童話の世界が手に取るように目の前にあってぐいぐいと惹き込まれた。そう彼女は「大人」でありながら少女の心の危うさ、やるせなさをしっかりと具現化できる人…。

その数年後に発売された「なんて素敵にジャパネスク」。
今でこそ珍しくはないが、舞台はなんと平安時代exclamation 「枕草子」のようにどこまでも明るい主人公 瑠璃姫はシリーズ10冊を通じて恋をして、結婚して、ちょっと不倫の匂いを嗅いで、人の心の機微を知り、「源氏物語」に出てくる女人のように見事なまでに成長していく…。

私の実家の本棚には今でもピンクの背表紙のコバルト文庫(注※「コバルト文庫」の背表紙の色は特定されていないようだが、氷室作品はなぜかいつもピンクだった)が並んでいる。
少女のころ、わくわくしながら読み進んだあの作品たちは一過性といわれる「少女小説」の世界にあって、色あせることなく「今日」の少女たちに読み継がれている。

氷室冴子さん、素敵な作品をありがとうございます。
謹んで、ご冥福をお祈りいたします。

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Daddy-Long-Leg
~母がくれたもの~

今年の母の日は体調を崩していたことも手伝って、なんとなく辛くてエピソードを描くことができなかったけれど、今日は少し遅れたMother's Dayということで…ちょっとだけノスタルジックな気分に浸らせてください。

誕生日やクリスマスなど「お祝いの日」じゃないと余分なものを買ってくれなかった母が幼いころからひとつだけ贅沢をさせてくれたものがある。それは、本…。

母自身が無類の本好きだったせいもあるのだろう。私もまた病気がちで外に遊びに行けない日も多くあった。「欲しい」と思う前に「読みたい」と望む本はいつも目の前にあったように思う。

童話や伝記、冒険ものに時代小説、恋愛小説、推理小説…。書道の先生をしていた母が月2回東京の大先生のところに出掛けたときに毎回4、5冊ずつお土産に持ち帰ってくれる本は、一見ランダムに与えられているようで、母という審査員によって実に丁寧に注意深く選定された良書ばかりだった。

中学に入ってまもないころ、「あさきゆめみし」という漫画の続きが知りたくて、
「(原作の)源氏物語を読んでみようと思うんだ」
と話したら、翌日には円地文子版の源氏物語全5巻が私の本棚に並んでいた。
「与謝野晶子や谷崎潤一郎も有名だけれど、ひかりにはこれが良いと思って」
後に日本文学を学ぶことになり、与謝野訳や谷崎訳にも触れたけれど、円地文子版ほど私の心の琴線を揺るがす美しい源氏物語を私は知らない。

外国文学を選ぶときには訳者にもこだわってくれていたようで、子どものころに夢中になった小公女、小公子、愛の妖精、赤毛のアン…など、特に心に残っている作品はすべて村岡花子訳の版だった。

そんな風に「本」とともに豊かな少女時代を過ごさせてもらったにも関わらず、時が経ち、年齢を重ねるにつれ、部活だったり、友達とのおしゃべりだったり、ボーイフレンドとのデートだったり…。健康で毎日を過ごすことが当たり前になるころには、母が培ってくれた「読書する習慣」は次第に薄れ、遠ざかっていった。

再び本…しかも児童文学に触れることになったのは、30歳を過ぎてから…。思いがけず企業の代表という立場になったプレッシャーと大好きな男性との別離、加えて母の癌の発症…。
「呆れるほどのポジティブ志向」なはずの私がさすがに落ち込んで…、だけど落ち込んでいる様子を見せることさえできない立場で…、そんなときに何気なく立ち寄った本屋でなぜか手に取ったのが「あしながおじさん」。

たぶん、児童文学の棚ではなく、一般の文庫本の棚にひっそりと並んでいたからだと思う。なんとなく読みたくなって、持ち帰ってすぐに読み耽って…。

一晩で一気に読み上げて、泣いて、泣いて、泣いて…。
御伽話だと思っていた物語が実は深い機微を込めた恋愛小説だとったのだと新たに発見した。
そうして、流れた涙と一緒に、抱えていた悩みもまた綺麗に浄化されたような不思議な感動を覚えた。

あれから再び歳月は流れ…。
仕事の合間に訪れた横須賀米軍近くの本屋。英語の教材を探していたはずが、手に取ったのは「Daddy-Long-Leg」…「あしながおじさん」の原書版。
幼かった少女がやがて恋をして本物の愛に巡り合うまでの物語は私の心にあの日と変わらぬ爽やかな感動を与えてくれる。

そして今、主人公ジュディの幸せを見届けながら、私は静かに母を想う。
「夢見るように育てて失敗しちゃったの」
生前母はそんな風に私を評していたけれど…。
惜しみない愛情と慈しみの中で、私というちっぽけな存在に「本を読む」という喜びを育んでくれた母に、心からの尊敬と感謝を込めて…。
今日の日記を締めくくります。

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Excel 2007 実力アップテキスト&問題集

Excel_2少し前にお仕事上のお付き合いのある方から薦められて拝読したのですが、分かりやすい(@_@。Excel 2007はもちろん、2003にも対応していて、各Stepごとにケーススタディに基づいて、読み手に考えさせながら操作するように導いてくれる・・・。慣れている人にこそ、勉強になる一冊! というワケで、『湘南パソコンスクール』のお客様の中ではExcelのパワーユーザの域にいらっしゃるN様のレッスンに導入させていただきました。

一緒にレッスンさせていただいて私自身にもたくさんの「気づき」がありました。Stepごとにテキストに添ったケーススタディに則って、問題を進めていくうちに、
「それなら、こういう場合はどうなんだろう?」
と思いつくことがたくさんあります。まずはテキストの進行に添った形で自分たちなりの「答え」を導き出し、その先は、
「こういうときはどうしましょう?」
と、お互いに確認しあいながら、より効率的な解決策を考えていく・・・。

「操作できない人はいない。しかし、本当に使いこなせる人はそれほどいない。」

このコンセプトに嘘はないと思います♪

同テキストはWord版もすでに発売されているよう・・・。次回、Wordのパワーユーザーのお客様がいらした暁には提案してみましょうっと。

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